進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy: PSP)

進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy: PSP)という病気はあまり聞きなれないものと思います。この疾患は神経変性疾患に分類され、その症状は、パーキンソン症候群や前頭側頭葉型認知症にまたがっており、発症の原因は不明、確立された治療法はない難治疾患です。この疾患はパーキンソン病(Parkinson disease)と比べて進行が早く、上記ように認知機能の低下も伴うのことから厄介なものです。多くは60歳代で発症します。そして、日本では10万人あたり10-20人の発症率で、男性に多いという統計学的なデータもあります。PSPの症状の特徴として、転びやすさ、眼球運動障害、頸部後屈などの姿勢異常、パーキンソニズム(パーキンソン病の主な症状として出現する固縮、動作緩慢、姿勢反射障害などの症状。PSPの特徴は頸部に現れる体軸性固縮)、構音障害、舌下障害、認知機能障害(情動や性格に変化がみられる前頭葉性の認知機能障害)などがあります。病理学的には先日の記述のように、タウタンパク質の4R型のアイソフォームから構成される線維構造物の蓄積が挙げられます。この線維構造物は脳内の特定の部位(黒質、中脳、淡蒼球、視床下核、小脳歯状核)の神経細胞に蓄積し、神経細胞の数も減少しますが、その原因は不明です。これらの脳内部位は、PSPの症状に関わる部位とよく相関しているので、病理線維構造物の形成メカニズムと発症とはなんらかの関わりがあるとして研究する人も多いです。

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